毎年、自動車保険の更新のたびに考える。 が、加入しないで車の運転をするのはちょっと怖い。 泣く泣く更新手続きを進めることになる。 途中、二年間のブランクはあるが、そのような思いを毎年迎えてから五十年足らずになっているのである。 保険とは関係がないが、話の流れ的に書いておくと、新車の初回は三年で、その後は二年に一度の自動車検査登録制度(車検)を受けなければならない。 そこには検査費用と自動車税と自賠責保険が含まれ、会社によってはメンテナンスキットなる六か月点検二年分が含まれていたりする。 自動車普及当初の日本車“安かろう悪かろう”時代の狭い悪路の日本の道路では、車検は義務かもしれないが、今となっては、国家試験の整備士と車両整備会社の存続を支える仕組みかもしれない。 自動車に関連する税金は年間9兆円強で国家予算の7%、その中で車検時の納税は2.5兆円にも及ぶ。 自賠責保険は正式名称、自動車損害賠償責任保険と言い、車検の度に強制的に加入しなければならない。 自動車損害賠償保険法という昭和30年生まれ(私と同い年)の法律で、車社会突入にあたり、加害者の支払い能力の観点から、被害者の人的保証を目的として始まったもののようである。 車検制度そのものの必要性は考えてしまうが、自動車税と自賠責保険はそれなりに必要なようである。
ただし、自賠責保険は、被害者側の対人的な最低限の補償である。 最低限では対人的補償が足りない場合、被害者の対物的な補償の必要性、加害者側の対物対人的な必要性もある。 そのための保険が任意保険である。 こちらは任意加入であるが、常識的にはほぼほぼ強制加入というか、自分を守るためには必要である。 どちらも日本ではビッグ4の〇〇海上、△△ジャパン、合併前の名前を社名に並べた会社など、損害保険会社が運営している。 「海上」は想像通りで、日本の海運が活発になった明治以降に、航海上の事故による船や積荷の損害を担保する保険である。 長年、任意保険に加入しているが、いつも不思議に思うこと、ある意味では理不尽に感じることがある。 いくつかの損害保険会社に様々な商品があるが、商品の価格はほぼ似たような価格であり、事故等での保険適用で等級が下がり、翌年の契約金額が上がる。 その等級は損害保険会社を変えても引き継がれる。 今勤務している会社で同様の体験(保険料の極端な値上がり)があり、好奇心の虫が湧く。 ネット検索をして行くと、「日本損害保険協会」と「損害保険料算出機構」というのが出てくる。 これも読んで字のごとしであるが、損害保険会社をメンバーとして運営する「日本損害保険協会」、保険料率を算出する「損害保険料算出機構」があるようである。 役割が異なり、一方は業界の発展と啓発活動、他方は業界からのデータを分析して健全な制度維持運営を行っている団体のようである。 つまり、私の不思議は「損害保険料算出機構」だったことになる。 各損害保険会社は、機構からの参考保険料率に基づき、各社の原価や戦略に応じた微調整が加わるわけである。 今回の大幅値上がりは、参考保険料率によるものと保険会社自体の値上げのダブルパンチであった。
車の保険で必ず登場するフリート、ノンフリートというワードがある。 私の個人的な契約では常にノンフリート契約であるが、車両10台以上を一括で契約する場合は、フリート契約となる。 わざわざ英語で呼ぶ必要はないのだが、「fleet:船団」である。 台数割引きの基準を10台としていることになる。 しかし、算出方法は非常に複雑でわかりにくい。
(契約1台当たりの保険金)
=(保険金総額)/(契約台数)
={(保険金の支払い件数)/(契約台数)}x{(保険金総額)/(保険金の支払い件数)}
=(事故率)x(保険金単価)
過去のデータ及び社会環境の変化などが考慮され、新たな契約後の事故率と保険金単価が想定されることになる。 つまり、台数の割に事故の件数が多く、一件当たりの保険金が高くなると、次年度の契約金が上がることになる。 考えてみると、ノンフリートは1台の算出であるが、予測される保険料算出方法は変わらず、それを等級で表している。
海外の制度はどうなっているのだろうか。 興味は膨らむが、どこもさほどの違いはなく、何となくホッとする。 賠償保険、車両保険、傷害保険である。 欧州では、日本同様対物対人無制限が多いようであるが、米国では事故ごとの上限が設定されているようです。 強制加入は同様に存在し、車両登録の都度(毎年)強制加入となっているようです。 かつて米国“遊学”当時、数名の友人とスクラップ同然のフォルクスワーゲンを安価に購入し、分解して部品ごとに治して組み立てたことがある。 当時は保険のことなど考えもしなかった若気の至りであったが、多分、車両登録時に自賠責には強制加入だったのだろう。 子供の頃から機械いじりにはあまり興味もなく、自分のことを“エセ”エンジニアと思い続けていたが、その時だけはちょっとだけジーンとしていて、ドアの塗装時にマスキングの新聞紙の端がドアに張り付いた状態のブルーのワーゲンをしばらく乗り回していた。残念ながらこの年になっても、運用はしているもののどんな仕組みで世の中が動いているのか分からないことがたくさんある。 その意味では損害賠償の保険の仕組みのことも、理屈では分かるが詳しくは知らなかったわけであるが…。 実は、1988年初版のらくがき舎の「図解 世の中こうなっている」というマンガ調の本を、恥ずかしながらずっと愛用してきた。 もちろん、当時から30年以上が経っているわけであるが、今でも、世の中の仕組みの変遷や原理原則を知る意味では重宝している。 保険のページを見てみる。 サイコロの目の説明がある。 1回毎投げたサイコロの目は無秩序であるが、回数を重ねるとその確率は6分の1ずつに近づく。 大数の法則というらしく、保険料の算出の根拠となり、そこに保険会社のリスク回避や諸経費や利益が上乗せされている。 「損害保険料算出機構」の分厚い説明資料の最初の部分には…。 火災の確率が1万人に1人とし、その損害が1千万円とする。 1万人の全員が1千万円の貯蓄をするのは大変だが、1人千円ずつ1万人から集めて、もしものときに備えるのである。 その「万が一」が十になり百になると、価格高騰で1千万円が億になると…。 保険料はどんどん値上がりするのである。 以前も生命保険会社の記事で書いたことがあるが、どの損害保険会社も、損をしない仕組みのようで、大きなビルがあり、一部上場の大きな会社である。 やはり、保険会社の経費や利益の上乗せ分が多いのではないかと思ってしまう。 検索中に面白いことを知る。 生命保険会社と損害保険会社の兼営は禁止されているらしい。 最近では親子関係会社では存在するようであるが…。 人の生死に関わることと、偶発的な事故に関わることでは、リスクの特性が違うためだそうである。 相反関係はないのか? 仕組みが多少分かっても、支払金額は変わらず、待ったなしである。





確かに高いよね~(´;ω;`) 車両保険も、入れとかないと壊したときに修理できないしね~・・とほほ
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