京都のネタが…

 5月13日放送のNHKの「ブラタモリ」は「京都東寺」の回であった。 京都の東寺と今は無い西寺の件は、一度取り上げたいと思っていたネタであり、興味深く視聴した。 
”泣くよウグイス”平安京は、京都駅とその一つ大阪寄り西大路駅のちょうど中間にあった羅城門から京都の街並が始まり、北に延びるメインストリートの朱雀大通、その両側は碁盤の目のような左右対称的な街並であった。 羅城門から北へ向かって右手は東寺、左手は西寺である。 放送では、東寺から始まり、西に向かって歩くと西寺が…、その中間には羅城門が…、という演出。 論理的で物知りのタモリ進行役は、当然知っているだろうことだが、演出ではいちいち質問して驚きながら進む。 ちょっと違和感である(番組は全般的にこの傾向にあるかも…)。 ただ、まだ知らなかった情報、例えば、西寺が再建されない理由は水はけ問題で、住民は西側に住みたがらなかったこと。 私のこれまでの理解では、東寺は民営・西寺は公営で、大昔から公営つまり公務員は独創性、活発性に欠けていて廃れていったと読んでいた。 どちらも本当だろうと思った。 
付け足したいのは、朱雀大通は今の千本通(地図では山陰本線が真横を走っていてわかりやすい)の様で、東西に延びる丸太町通(現御所の南側の通り)との交差点付近が当初の御所。 ちょうど山陰本線が嵐山の方に方向を変えるカーブ付近。 二条城のちょっと北側。 今の御所の1.5kmほど西。 ちなみに、秀吉の聚楽第もその付近であった。 いずれも石碑が残るだけで、最初は興味深く訪問したが、やはりただの石碑である。

京都の交通機関は、以前の記事で市バスを使えば便利と説明したが、鉄道も興味深い。 京都に向かって、大阪方面斜め下の西部から中心部に向かうJR京都線(東海道本線)と阪急、奈良方面の東部から中心部に向かうJR奈良線、京阪、近鉄。 東西には、滋賀からJR琵琶湖線(東海道本線)と前述の山陰本線。 あとは烏丸御池(からすまおいけ)駅で十字に交差する地下鉄(烏丸線と東西線)、嵐電、叡山鉄道など。 もともと、繁華街は祇園、先斗町、八坂神社、円山公園に近い四条河原町。 観光、旅行、移動、買い物など目的によって方面と経由地を選ぶ必要がある。 ちなみに、車の場合は碁盤の目で運転しやすいと思うだろうが、地図ではイメージできても、微妙なずれ、道幅の広狭、その上、突然の一方通行などが現れ、わかり易いどころか困惑することがよくある。 

バスは便利ではあるが、行先表示や料金体系などが不安で利用し始めは一大決心である。 私は赴任当初目の前の市バス停からのバスは使わず、20~30分歩いて京都線か阪急を多用していた。 ある日、金閣と銀閣に行ってみようと思った。 京都市街地の北西と北東の端で同日観光は困難か?! しかし、高校駅伝で片道15km程度で市街地を走り抜けるところからも、市街地はざっくり南北10km、
東西5km程度である。 JR京都線、京都駅乗り換え、JR山陰本線で円町駅(ちょうど嵐山方面にカーブした直後の駅で当時の平安京の直西)下車。 残りは徒歩3~4kmで金閣である。 早めの自宅出発で開門前の金閣に到着。 すでに多くの観光客の行列であったが、境内に入るとさほどの混雑も感じず拝観終了。 銀閣に向けて5km強の道のりを徒歩開始。 北大路で東へ向かうとすぐに大本山大徳寺があり、多くの塔頭の中にガイドブックに紅葉で有名とある高桐院もある。 大徳寺付近からちょっと南下し、今出川通を東へ歩くと、御所の北側、同志社大学の南側に到着。 ちょっと立ち寄った後目的地方面へ。 鴨川を渡ると京都大学の香りプンプンの横断幕。 そこを過ぎると銀閣である。 まったく疲れない! 楽しい! 拝観後は有無を言わさず川沿いの哲学の道に入れる。 たまに出くわす小洒落た店など3km弱で南禅寺。 境内に場違いなレンガ造りの要塞?のような琵琶湖疏水の支流(用水路?)。 足は疲れてきたが脳は楽しい! 未だ市街地北東部寄りであり、鉄道での観光の現実に戻る。 住まいのある南西部方面に向かう最も近い駅は阪急四条河原町。 南禅寺からは3km強! ちょっとうんざり! 幸い下り坂で、なるべく脳をごまかすためにも、有名な箇所を…。 法然の知恩院、桜で有名それと坂本龍馬・中岡慎太郎の像がある円山公園、そのまま続く八坂神社。 その近辺の祇園には目もくれず鴨川を再度渡るとやっと駅である。 小豆色の小綺麗な阪急電車内のシートに腰掛けしばしの休憩のあと、最後に駅から約30分の徒歩があった! 傾きかけた太陽を背中に浴びながら、京都線の踏切を超え、新幹線の高架を抜け、有名な日本電産本社ビルを横目に歩き、やっとレンガ色のアパートにたどり着く。 ちょっとの後悔と京都を制覇したような満足感! シャワーの後のビールは格別、足の疲れも心地よかった。

地形的には、秀吉が築いた「御土居」と呼ばれる土塁と鴨川で囲われている、城郭都市京都市街地「洛」の外側を約半周歩いた訳だが、その内外と残りの半周にも数えきれない名所(嵐山、龍安寺、苔寺、東山、清水寺…)があり、その名所としての奥行き、平安・南北朝・戦国・幕末と続く時間としての奥行き、私が一時期憧れた学生の街・日本のフォークソングの発祥地、織物、工芸など様々な文化の奥行き、観光はこの三つの奥行きの座標軸をたどるようなもので、満たされた気持ちになることはなく、日々の生活に追われながら思い出したように京都を学習する。 三つの座標のほんの僅かな領域に印を刻んだのみであった。 たまに思い出したように弾き語りをする。 「竹田の子守唄」「風」「チューリップのアップリケ」「受験生ブルース」…。 本場である。 曲が外に漏れていることを意識するだけでもなにか恥ずかしい。 京都での好印象…醍醐寺、三十三間堂、新たに学習したこと。 京都での苦い印象…言葉を鵜呑みにできない人間関係、生活に埋もれたやり残し感。 この歳になり、この先できなくなることが増えている。 その一つ、京都に住むこと…。

コメント

  1. 匿名6/07/2023

    すむのと、滞在は違うけど、貴方は京都絞り込めてるから、2泊3日京都の旅〇〇編をきかくしてください お供させていただきたいな!(^^)! 年一で、3回くらいどう?

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