毎年夏に行われるロッキンジャパンというイベントがある。 2000年に始まったらしいが、決まって茨城県の国営ひたち海浜公園で開催されていたイベントである。 過去形で書いた理由は、コロナ禍で2年連続中止のあとの2022年、国営ひたち海浜公園から千葉市の蘇我スポーツ公園に場所を移して開催されたことであった。 昨年の開催時に、直前になり茨城県の医師会からの中止または延期の要望が噴出し、対策や調整が難しい状況になったらしい。 真意のほどは不明だが、園内で複数のステージがあり、観客は移動しながらお目当てのシンガーのステージを見るらしく、移動の密が問題だったとの記事を読んだ。 本ブログでも音楽の記事を多数掲載し音楽好きのはずの私が、「…らしい」と書いている通り、あまり興味がなく、ましてや入場したこともない。 20余年前と言えば、「殻の中(会社内)」ではセイカ(成果)だけでなくセイジ(社内の政治)も重要になるお年頃で疲れ気味! 精神的にも張りつめていたようで、好きな音楽も囲碁も封印(何故かゴルフは継続!)の時期である。 また、出演者を見るとそうでもないのだが、「マニアックなロック」のお祭りで観客は立ちっぱなしで頭の上で手をたたきながらジャンプするヤツ、みたいなイメージが強く、興味も湧かなかったと思われる。
国営ひたち海浜公園と言えば、以前からたびたび訪れている。 家族サービスをイメージされる方が多いと思うが(家族サービスには変わりないが…)、リレーマラソンというイベントが毎年開かれていて、数回参加していた。 1周2kmのコースを21週と195m、要するに42.195km(マラソンと同じ距離)を、4人以上のメンバーでタスキをつなぐのである(当時はタスキ代わりに温泉や銭湯でたまに見かけるロッカーの鍵のついた”腕輪”のようなもの)。 我々は子供たちも参加するので最低7,8人のメンバーが必要で、子供の友達の家族や会社の友人家族などで構成し、参加するのである。 最後に参加したのは2001年で第10回大会。 記事によれば、リレーマラソンは国営の公園で開催されるのが通例のようである。 参加時期がロッキンジャパンの始まり時期と重なっているが、当時はこちらの方が私にとっては大きなイベントだった。 こちらは今年も第29回目が国営ひたち海浜公園で開催されるようである。
国営ひたち海浜公園は1991年開園である。 最近では関東地方の朝の情報番組ではよく紹介される名所となりつつある。 水戸から北東に直線距離で約10km、大洗港の北に位置し、東水戸道路という有料道路の終点、常磐高速道路とも直結していて、交通の便がよく日帰りのドライブコースである。 200haほどある広大な園内は7つのエリアに分かれているが、勝手に、子供向け遊園地ゾーンと水、森林、草原、砂丘などの自然ゾーンと呼ぶことにする。 ロッキンジャパンやリレーマラソンはこの自然ゾーンで行われていた。 サイクリングや最近ではBMXやファミリーゴルフを楽しめる施設もある。 四季折々、スイセン、チューリップ、バラ、ひまわり、ラベンダー、コスモス、パンパスグラス、アイスチューリップなど、それぞれのエリアで楽しむことができるが、圧巻は前述の朝の情報番組でも紹介される「みはらしの丘」。 丘一面の春夏秋それぞれ、ネモフィラ、青コキア、赤コキアの風景である。
こんなすばらしい国営公園であるが、歴史をたどると意味深い。 海岸沿いで大洗港の北10km近く続く砂丘に位置し、大昔は塩づくりが盛んだったようである。 昭和に入ると旧陸軍の水戸飛行学校が置かれ、終戦後は連合国空軍の対地射爆撃場、サンフランシスコ条約後も日米空軍の射爆撃場として昭和48年(1973年)まで使用されていたようで、今でも時々園内作業で不発弾が発見されているらしい。 若い人たちには遠い昔かもしれないが、我々シニア世代からすると、自分の年表に並列に書ける時代、ほんのちょっと昔の話である。 有名になっている「みはらしの丘」はまさにその射爆撃場跡で、もともと平地のところを周辺の整備で土が積まれ丘になったということである。 それから17年後1991年に開園となった。 リレーマラソンは開園当初からのイベントということになる。 早朝からのゴルフで打ち砕かれた後の昼下がりか夕暮れ前かの時間帯、シニア割(入園料半額の210円)に惹かれて、ちょっと遠回りして訪れた。 駐車料金のシニア割はないみたいで入園料の2倍以上払って駐車。 平日とは言え、園内は結構な人たちが訪れていて、ペット連れの女性、ベビーカーを押す夫婦、年配のなかよし夫婦、中年女性たち、それにアベック(これは死語でした)=若いカップル。
シニア割公園の色づくコキア
(平日の夕暮れ前の公園、すれ違うたびになにか相手の殻を考えてしまうのは悪い癖であるが、そういう自分も同様に思われているだろう。 目当てのコキアは緑でも赤でもなく、微妙なタイミングでの訪問であったが、清々しく秋を感じた。)
ロッキンジャパン、リレーマラソン、コキア・ネモフィラの「みはらしの丘」。 「ただの公園」を使って仕掛けるマーケティング活動のすばらしさ、しかもその運営は国営!などと思いながらの2時間弱の散歩だったが、まさかその舞台は長い間戦争のために使用され、未だに全快とは言えない状態でありながらも、時は流れ、土の下に埋もれ、その上にコキアやネモフィラが咲き、”アベック”が集い、音楽やスポーツを楽しむ場所なのである。 今のウクライナも70年後には、同じような光景を見ることができるのだろうか。 シニア割を使わずとも、また、青コキア、赤コキア、ネモフィラに覆われた「みはらしの丘」を見に来ようと思った。

時間の経過を世代をまたいで考えると、大きな気持ちになりますね。細かいことは、まー ええかっ!(#^.^#) ってなるわね。
返信削除