岬めぐりレポ

 子供の頃から地図を見るのは好きだったのだが、地図を見ていていつも思うことがある。 海岸線の起伏の形状が対岸の形状と似ていて、近づけるとジグソーパズルのようにくっつけられるように気がするところがある。 そう思うのは私だけだろうか? 例えば、下北半島を陸奥湾の方に折り曲げると、青森県は滑らかに凸きした海岸線になり、その凸きが函館湾の凹みにドッキングすると…、みたいなことを想像してしまう。 そんな成り立ちの記事はないかと探してみたが、残念ながらそんな面白い記事は探せなかった。 断層に海水が流れ込むとすれば、対岸と形状が似ていると言うのはあるかと思ったのだが…。 やはり、隆起と沈下、堆積と侵食などの記事がほとんどである。 ちなみに青森県は、地球の氷河期海面が40~50m低かった時は、下北半島と津軽半島の先端を結んだくらいのところは陸地だったらしい。 そんな興味もあり青森県のドライブに出かけた。 心配される方もいるかもしれないので、一人旅ではないことは付け加えて置く。

東北の山々は三列に並んでいる。 太平洋の日本近海を南北に走る日本海溝に沈み込む太平洋プレートのおかげで、日本海溝に平行に太平洋側から阿武隈山地~北上高地、奥羽山脈(那須火山帯)、出羽山地である。 プレートが沈み込むときに大陸プレート側に寄ったシワである。 そのシワは青森で途切れるわけだが、奥羽山脈(那須火山帯)は下北半島まで続いている。 車はそのシワとシワの間の平坦部分を走る。 東北道から八戸道と車を走らせ、盛岡を過ぎたあたりに一戸という特有の地名が出てきて、二戸、三戸と続く。 しかし、その後、九戸、八戸、七戸、…混乱してきた。 昔はこんな疑問は解けぬまま、ただただドライブマップ通りに道を間違えないように注意しながらのドライブだったが、カーナビ、スマホ、インターネットのお陰で、疑問点はその日のうちに解消することができる。 ?戸という地名自体は諸説あるようだが、私の理解しやすいのは、東北平定時に(確か坂上田村麻呂!)平定するたびに柵を作りながら拡大をしたらしく、その柵のことを”戸”と呼んだようだ。 一戸から始まり七戸で終点! その後追加的に東の山を越え八戸、今度は南下して九戸。 地図を見ると一戸と九戸は隣接。 途中四戸という地名がないが、吸収合併で残っていないのだそうだ。 スッキリである。

東北道を降りても有料道路が続き、むつ市まで続くのかと思いきや、有名な六ケ所村を通過すると途切れる。 これはなにか「政府の飴」のような気持ちの悪さを感じるが進もう。 一般道とは言え、信号は少なくコンビニや道の駅などの休憩場所もあり(私の生まれ故郷の島では市町村合併までは信号もコンビニもなかった)、休憩をはさみながらも、カーナビの到着予定がみるみる減少していく快適なドライブであった。 西に向かい始めると、右手に海が見える美しい光景で、海の向こうに遠く山影が見え始める。 もちろん北海道である。 本州最北端の大間崎! 夏の時期とは言え、吹きさらしでなにか寒々しい! 途中むつ市を通過するが、ここはあの明治維新の会津藩の取り潰し後国替えの地、最果ての斗南(となみ)藩の本拠地だった場所。 当時の「政府のひどすぎる鞭」と思うと胸が痛む。 大儀なき戦いに破れ、追いやられた地で飢えと寒さに苦しみながらも、教育に力を入れたということ…、会津藩らしい! 

津軽半島は、下北半島と同じような緯度に位置するはずであるが、新幹線が走っているせいか、なんとなく見慣れた風景で、気のせいか多少開けた感じもあり安心感がある。 津軽平野では田んぼが黄金色にひかり、遠くに岩木山を望む田園地帯、ちょっと南下するとリンゴ畑が広がり弘前に続く。 低い山並みが続き、日本海側に湿地帯が広がっていたり、下北半島とは違う成り立ちなのだと感じることができる。 先端は竜飛崎。 崎と岬の違いがよくわからないが、現地での使われ方は、崎はピンポイントで岬はそのあたりの総称と感じた。 語源的には、崎→御崎(みさき)→岬と変化したという説がわかり易く、違いはなさそうである。 現場では観光地らしく、石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」の二番だけが繰り返し聞こえる「ご覧あれが竜飛岬北のはずれと♪」。 私は竜飛岬といえば島倉千代子なのだが、同行者の反応は薄い! 「竜飛岬は泣きたい岬よ♪」 大間崎は海面が近いが竜飛崎は丘の上。 どちらが良いかは感じ方次第だが、丘の上でもあり、竜飛崎は北海道がより近く感じられ、日本海と津軽海峡270度以上の海の眺め、海鳥の写真家たちが大勢。 また海底トンネル関連の施設もありそう。 帰りの山道は、今年の大雨の影響か、通行止めや片側通行がかなりたくさんあり、日程変更発生。 年寄りのくせに欲張りな旅をしてしまった。

県民割の活用ができるかどうか? 青森県では「青森県おでかけキャンペーン」と呼ぶらしい。 宿泊代金の最大半額、地域振興券2000円分がその内容。 東北在住者のみに適用ということで、茨城県民はボツだが、同行者のひとりは東北在住ということで恩恵を受けた。 予約時に適用されているプランを選ぶか、事前に宿泊先に確認するとよい。 念のため、予約時のクレジットカード払いは避け、現地でお金を落とすことにしたが、結局現地でクレジットカード払いであった。 ワクチン接種証明書と免許証などで在住地証明が必要であった。 

最近、TBSの番組「プレバト」を見ていて、勝手に俳句が少しだけ理解できた気になっている。 描きたい風景を約12音で表現、それに合わせて今の季節(または使いたい季節)の季語を約5音で表現(歳時記という特殊な本で探す)。 それで独りよがりではなく意味が通れば、梅沢さんも夏井先生もよいと言ってくれる。 その中に、作者が読者に伝えたい”情”を入れることができて、同じ”情”が読者に伝わる(その”情”の部分を記述して、読者に押し付けてはいけない。)と尚良しとなる。 一日一句を試みたが難しく、残念ながら景色を描くだけに苦しみ、”情”の注入まで到達しない。 恥ずかしながら…。

大間崎色なき風に波高く(説明は文章中。曇り気味で波の高い津軽海峡を臨んで…) 
秋晴れや山影近し龍飛崎(説明は文章中。丘の上から北海道を臨んで…)
岩木山繋がる稲は黄金色(説明は文章中。津軽平野の綺麗な田んぼの向こうの岩木山)





コメント

  1. 匿名9/30/2022

    芭蕉のような旅をしてきたんだね~(#^.^#)

    返信削除

コメントを投稿