不思議な不思議な「風の音」

数度に分けて掲載してきたブログでの作詞作曲を紹介する試みだが、今回が最後の報告になる。 その前に数回前の「ドツボにハマった」続きがあった。 今回のブログ記事はボーカロイド(パソコンの歌声)であり、私のパソコンとの格闘はフォーカスがぼけるので簡単にする。 ボーカロイドが64ビットのウィンドウズ10でしか動かないため、もともと音楽活動をしていたDTM(デスクトップミュージック)のソフトも64ビット対応に切り替えたが、これまで作った作品が演奏できず。 マルチ画面で効率を上げようとしたが、もともと中古パソコンと何年も使っているモニターだったため、古すぎて新規購入した大きめのモニターとコネクタ形状が合わなかったり、解像度の同期が取れなかったり…。 結局DTMソフトは32ビットに戻し、購入した大きめのモニター1台のみ使用することにした。 追加費用としてモニター端子2個購入、大画面モニター購入(これは機能アップで許せるのだが)、理解するまでに3日程度のロス。 やっとボーカロイドが演奏可能になる。

DTMの中に楽器の音の他に人の声音が入ってくるだけのことと思っており、そこに歌詞を歌うという要素が加わることになるのだが、 歌詞を歌わせると言うことが困難なのである。 ボーカロイドソフトの流れに沿って説明する。 まず、編集加工するソフトと音声ソフトに分かれている。 コンピュータはアナログの自然界のほとんどの人が接すること(見るもの、話すもの、聞くもの(臭うものはできていないか!)を、デジタルに置き換えて表現することができる様になったが、倫理上のタブーなのか、音(声音)を作り出すことはしていないようである。 よって、音色も何かにまたは誰かに似せることが主流(画像も実写のような映画を作れるはずだが、アニメどまりである)。 音声ソフトとしていろんな有名無名な歌手の声が販売されている。 私は、編集加工する本体に付属の4つの音声、日本語男性、日本語女性、英語男性、英語女性の中で日本語の男性"KEN"くんを多用することになる。 

次に入力であるが、音の構成要素は、波の高さは音の強弱、波の幅(波の伝わる時間)は音の高低、波の形状(なめらかな線か複雑なジグザグか)が音色などと理屈っぽく考えていたが、編集加工ソフト上に記載されている波は、それらとは無関係にビジュアル化された表現形式のようである。 一人ずつ一行のスペース(1トラック)を取り入力するのだが、画面上左端にピアノの鍵盤が出て音階を、横方向に音の長さ(リズム)や休符を楽譜のように伸ばしていく。  (一度はカラオケやテレビの番組でみたことはあると思うが)古いカラオケの採点システムで評価できたのは、確か音階とリズムだけだった記憶がある。 音符入力で一つ面倒なのは、例えば、一拍(4分音符一つ)の中で「おなじ」と歌わせるときに、♪「おな」♪「じ」(8分音符2個)といい加減にはめ込んだりしていたが、パソコンではいい加減は許されず、♬「おな」♪「じ」(16分音符2個と8分音符1個)、つまり正確に一発音一音符で入力する必要がある。 また、「わたしは」ではなく「わたしわ」、「あいしあって」は「あいしああて」と入力しないと言葉のとおりに発音されない。 つまり、基本の部分は、音符の下に意味とは関係のない発音記号(ひらがなかローマ字)を入力するということである。 ここまでで、とりあえず音階とリズムに歌詞を乗せ、歌わせることはできるのである。 高校時代の音楽の先生の言葉を思い出したが、音階やリズムも実は非常に難しく、ソ♯とラ♭の違いとか、ワルツの2拍目の表現とか、感覚的(大変アタログ)で一般人の耳で聴き分けられない世界では、デジタルで表現できないことは多そうである。 デジタル技術の進歩とは、人が感じられない程度まで細分化し、その情報を表現する、送信する、保存する技術と言えるかもしれない。

次に、無味乾燥なロボットの歌から(私の場合は”KEN”くんの声音のロボットのような歌い方)、人間らしい特徴を出すことになる。 あまりに多様化することと趣向があるため、メーカーでは体系分けしたサンプルを準備している。 サンプル選択の順番を見ると、ロボットを人間の声音に変えていく流れが感じられる。 まず、言語と声音を選択(私の場合は”KEN”くん)。 次にスタイルを選んでいくのだが、まずはタイプ(リードボーカル、コーラス、高テンポ、ロボットのように、など)。 次に音色(情熱的、明るく、かわいく、激しく、暖かく、など)。 最後に表現(強い表現、暖かな感情、格調高く、エコーのきいた、などなど)。 内容説明がおぼつかないのは、選択項目はすべて英語表記なので…、メーカーは外国製品を日本製にしたのか、英語圏の市場に売るための製品なのか…。 

ここから先は歌い方の調整で、最近のカラオケシステムそのものである。 ロボットの音を人間らしく(音を外したり、揺らしたり)する工程と考えるとわかりやすい。 いくつか例を挙げると、音符どおりの音階とリズムを表現するとしても、その過程として、最初少し音階をずらして最後だけその音階に乗せたり、シャクリ上げたり、民謡や演歌のようなコブシを聞かせたり、強いビブラートだったり。 また、”KEN”くんは意味を分からずに指示通り音を出しているので、アクセントや発音の強弱を微妙に修正し、言葉の意味としての違和感を調整する。 人間の肉声というのは楽譜だけでは表現できない恐ろしく複雑な作業を、理解して意図的に聞き手に気持ちよく感じさせる様に人間らしく表現しているのである。 逆である。 もともと音楽そのものが、人間が心地よく感じることを表現しているというべきである。 デジタル(無味乾燥)な信号のやり取りでそれら(人間が心地よく感じること)を表現させるのは大変なことである。
前回の掲載で、曲のイメージと特徴的なメロディをDTMで演奏させてみたが、今回は”KEN”くんに歌ってもらい、曲として完成させたいと思う。 構成としては、ギター2本、ベース、ドラム、オカリナ、ハーモニカ、風の音、鳥の声、”KEN”くんの声(ボーカルとコーラス2人)である。 風の音以外はすべてデジタルでの演奏である。 詩は去年掲載した「貝塚遺跡に立って」を基に曲に合わせて修正した。 ブログ掲載にあたっての自分のルール(個人情報の制限)と著作権問題をクリアしながら、ブログで歌を伝えるという試みは、自分の曲を”KEN”くんに歌ってもらうことで実現できた。 アナログとデジタル、貝塚の時代と現代、実像と認識、今回のテーマを通して改めて思い返した。 自分への励まし、聴いている方への励ましを込めて、「応援歌~風の音~」と名付けた。
   

コメント

  1. 匿名8/27/2022

    すごいね!!(^^)! もう自分で演奏するということがむなしくなるくらい聞きやすいよ。これで演奏会やっても聞けるよねー。 これにかぶせて歌ったら、音程補正してくれたりする拡張ソフトはないの? いい時代に生きてるねー (^_-)-☆

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